結婚生活とはムダな出費がともなうもの
女性にとって、結婚式は憧れや夢を抱ける人生上の最も大きなイベントです。そのイベントに経済性や節約を言い立てるのは無粋と思われるでしょうが、結婚に夢を抱く気持ちはドイツ女性も同じです。しかし、ドイツ人は結婚式について次のように考えています。
- 結婚式は楽しく行う
- 楽しく行うには自然体がいちばんだ
自然体で行うと、結果としておカネのかからない結婚式になったのであって、決して、おカネをかけるのはムダで、何事も節約が大事だという考え方によるものではありません。つまり、ドイツ人は実質性を重んじる結果、実利を得ているといえるでしょう。
逆に、実利を求めて実質性を見出している例もあります。最近、ドイツの結婚事情が変わってきました。20代、30代の中に、結婚を保守的、ダサいものと考える人が増えてきたのです。彼らは恋人がいても結婚して同居しようとはせず、一人暮らしを好みます。あるいは、同棲はしても結婚をしないのです。
女性も男性も、結婚に対する夢や憧れが希薄になってきたのでしょう。だが、結婚しないのはその理由だけではなく、彼らには、結婚しない生き方は当然、結婚式および結婚生活にかかわる出費がなくなるという実利的な考えがあるようです。
ロマンティックな話ではありませんが、その一方で、税制の面で得をするからという理由で結婚をする人たちがいます。ただしドイツには、離婚をすると、収入の多いほうが少ないほうへおカネを支払いつづけなければならない、という法律があります。そのリスクを考えて考えて結婚をしない人もいます。結婚生活にはムダな出費が伴うという考え方が、ドイツ人にあることは否定できません。
（4）ドイツの披露宴は上司、同僚は呼ばない
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