義務的な節約生活は失敗する！ - 1
私の夢は、シングルマザーになることです。
ドイツには「母子家庭」という言葉がありません。父親のいない子どもは、そのことを気にかけることなく「お母さんと二人で暮らしているの」と、明るくいいます。
私がシングルマザーを望むのは、ドイツでは離婚が多いという事情にもよります。私は一応、自立した成人女性なので、「私は大丈夫。離婚なんか絶対にしないで、幸せな家庭を築くんだ」などと、16歳くらいの女の子がいうようなナイーブな考えは持ち合せていません。
ドイツの結婚生活事情を見ていると、初めの何年かはうまくいっていても、一人の人と一生暮らしていくのは難しいように思えます。嫌になっても我慢しなければいけない。子どもの前で、浮気をしたしないでケンカをしたり、それでも結婚生活を続ける……そんなことで、私はシングルマザーになりたいのです。
しかし、シングルマザーとして生活していくには、それなりのおカネが必要です。したがって、おカネを蓄えることが優先順位のいちばんですから、節約が必要になってきます。
充分な蓄えをしてシングルマザーになったとしても、子どもを持つ母親として、無責任におカネを使うわけにはいきません。
たとえ節約の必要がないくらいおカネがあったとしても、用心に越したことはありません。いつまでその生活が続くかわからないからです。自分の事情で状況が変わることがあるし、外因的な事情、たとえば、不況だとか交通事故で状況が変わってしまいます。
いたずらに恐怖心を持って生活することはありませんが、節約をして貯金をすることは、安心の材料になります。つまり、イザというときの、「健康的な警戒心」が必要なのです。
また、健康的な節約を継続していれば、どんな状況になっても、生活レベルを急激に落とさないですみます。これは生活をしていくうえで、強みとなるはずです。
節約生活を実践するうえで、気をつけなければいけないことがあります。それは、節約に限らず家事でもそうですが、義務感からあまり神経質になりすぎてはいけない、ということです。
（2）自由になるために節約を
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