消費文化を拒絶するドイツ人の遺伝子 - 2
ご存じのように、ドイツ人はケチで世界的にも有名です。私の体内にも、その正統派のケチ遺伝子が組み込まれています。
超ブランド物で身を飾り、まるで化粧品メーカーの広告塔のようにメイクで顔をつくっている若い女性、ところかまわず、携帯電話で品性のないおしゃべりをしている高校生、通勤時の駅のキオスクで飲料水や新聞、雑誌を求めるOLやサラリーマン、午後になると、学校帰りの子どもたちが集団でスナック菓子や清涼飲料水を買いにコンビニに駆け込む、そして、会社帰りのおじさんたちのノミュニケーション、はたまた、冠婚葬祭などおカネを媒介にした人間づきあこんな光景を見ない日は一日たりとありません。
そのたびに、私の遺伝子は驚き、拒絶し、(ああ、なんてムダなことを)と、日本人的になりつつある私をドイツ人に引き戻してくれるのです。