自由になるために節約を - 1
ドイツでは18歳になると、成人ということで一人前と認められ、さまざまな自由を手に入れることができます。
「一人暮らしの自由」「パートナー選びの自由」「パートナーとの同居の自由」「服装の自由」……
最後に行き着くのは「考え方の自由」「生き方の自由」ということになります。
ただし、「考え方の自由」「生き方の自由」も、自立していることが前提です。だから、「考え方の自由」「生き方の自由」といって、30歳にもなって親と同居している人は、社会的に認められません。
自由の前では、男だから、女だからという差別はありません。女の子は心配だといって、親が過保護になったり、同居を強いたりはしません。それどころか、どうしたら自立できるか、どうやって自分を守ることができるかを、徹底して教え込みます。
たとえば、女の子の夜の外出に対しても、危険だからと禁じるのではなく、「信頼できる男友だちに、必ず送ってもらいなさい」「防犯スプレーを持ちなさい。使い方を練習しておきなさい」「護身のために柔道を習いなさい」といい、逆に、積極的に外出するよう勧めます。
なぜならドイツ人は、そうすることで、以降の長い人生で、仕事、ボランティア活動、恋愛、趣味とあらゆることに積極的にかかわっていく人間になれると、信じているからです。
節約とはかけ離れた話になってしまいましたが、実は、ドイツ人は節約が自立には不可欠な要素と考えています。