人間の美しさは自然な食べ物から
日本では「肌の手入れ」「スキンケア」という言葉をよく聞きますが、ドイツ人は、肌を外側からケアするより、内側からきれいにしようという考えています。『ベジタリアン風』というのは内側から肌をきれいにする方法の一つです。
ベジタリアンについて語るとき、もう一つ重要なことがあります。「動物がかわいそうだ」という考え方が広まっており、自分の身体、動物への愛を理由に、ベジタリアンになる人が少なくないのです。
ベジタリアンの数と比べると少ないのですが、Veganer（ベガーナ）という人たちがいます。彼らは動物を食べないだけでなく、動物性の食材（タマゴ、牛乳、ヨーグルトなど）を一切、口にしません。つまり、Veganerとは、動物からとったものを人間の食べ物のために利用してはいけない、犠牲にしてはいけない、と考えている人たちのことです。しかし、医学的に問題があり、この考え方はあまり支持されていません。
ドイツで人気がある食品関係の店を紹介しておきましょう。
『Reformhaus（レフォルムハウス）』という店がそうです。自然の食材を扱っており、化学物質（香料、着色料などの添加物）が使われていないもの、使われていてもその量がきわめて少ないものが売られています。お菓子からオートミルまで幅広く置かれています。スーパーマーケットに比べると、多少値段は高くつきますが、健康的で美しい肌やスタイルを得るためにと、利用する人が多く、年々、店舗が増えています。
有機野菜や化学物質を使用していない食材を売る『Bioladen（ビオラーデン）』も、最近は人気があります。
なぜかアフリカ南部レソトの首都マセルの路上の八百屋さん 商品の値段が高くても、健康を損ねて病院通いをするようになったらもっと高くついてしまう、とドイツ人は考えています。
人間の自然の美しさを保つためには、あるいは引き出すためには、自然のものを食べ、使用するのがいちばんいい、と私も思っています。濃い化粧や大量のヘアスプレーとは決して友だちになれません。
ベジタリアンには健康や美容のため以外に、第二の理由が存在します。必ずもう一つの理由づけをするのがドイツ人の特徴です。動物への愛というのがそれです。
自然食品へのこだわりは、健康のため食生活に注意を払うことになります。当然、飽食を慎むことになります。
（5）ドイツ人は健康オタク
ドイツ人の「節約哲学」 一覧へ
